CONTACT
TOP

>

鷹取元 コラム一覧

>

食道がんの内視鏡診断と治療

食道がんの内視鏡診...

食道がんの内視鏡診断と治療

投稿日:2022.10.06 胃がん 食道がん 内視鏡 治療法 内視鏡的粘膜下層剥離術

Takatori Hajime

|

金沢大学附属病院 光学医療診療部 部長・准教授 鷹取元

内視鏡で病変がみつかると、専門施設に紹介されて精密検査を受けます。NBIなどの特殊光と拡大観察をすることによって、癌かその手前の前癌病変か、また癌であれば深さがどの程度か、ということがおおよそ診断できます。ほかのがんと違って、組織をつまむ生検や病理診断をあえておこなわないまま治療にはいることがあります。これは生検により組織が硬くなって、治療に影響することを防ぐためです。さらにCTやPET-CTでリンパ節やほかの臓器へがんがおよんでいないか調べます。これらの結果と、患者さんの全身の状態、ほかの病気の有無を確認して、治療方針を決めていきます。食道がんの場合、内視鏡治療、外科手術、放射線化学療法の3つが柱になっています。
がんが一番浅い粘膜層に留まっている場合、体への負担が少ない内視鏡的切除の良い適応となります。がんを粘膜層より一層深い粘膜下層から切り取る「内視鏡的粘膜下層剥離術」が主流です。狭くて薄い食道のなかで電気メスをつかう細かい作業ですので、術者にはより高い技術が求められます。治療後は切除した病変の病理診断の結果をみて、治癒したかどうか判定します。食道は細いので、ある程度広い食道がんを内視鏡切除した後に食事が通りにくくなる症状をおこすことがあります。そのときはまた内視鏡をつかって、治療後狭くなった食道を広げる拡張術をおこなうことがあります。

Takatori Hajime

金沢大学附属病院 光学医療診療部 部長・准教授 鷹取元

金沢大学附属病院 光学医療診療部 部長・准教授 鷹取元

金沢大学附属病院 消化器内科に所属/公立松任石川中央病院,ソフィア内科クリニックでも診察しています。/消化器内科医24年目を迎えます。専門は内視鏡診断と治療。/モットーはわかりやすい説明と丁寧な内視鏡。/趣味は鉄道と温泉,お酒を美味しくいただくことです。