CONTACT
TOP

>

松井優子 コラム一覧

>

抗がん剤治療中の紫外線対策1 抗がん剤と紫外線

抗がん剤治療中の紫...

抗がん剤治療中の紫外線対策1 抗がん剤と紫外線

抗がん剤 紫外線対策 豆知識

Matsui Yuko

|

公立小松大学 教授 松井優子

毎日、暑い日が続きますが、紫外線対策はどのようにしていますか。日焼けはメラニン色素を生成し、紫外線から身体を守ろうとする働きですが、過剰な紫外線は、水ぶくれや皮膚の剥けなどの急性炎症反応を起こします。

抗がん剤の中には、通常の紫外線量であっても皮膚の炎症反応などが強くでる光線過敏症を起こす薬剤があります。このような薬剤として、フルオロウラシル(商品名:5-FU®など)、テガフール・ウラシル(商品名:ユーエフティ®)、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム(商品名:ティーエスワン®)、ダカルバジン(商品名:ダカルバジン®)、フルタミド(商品名:オダイン®)、ビカルタミド(商品名:カソデックス®)、などが報告されています。

これらの抗がん剤治療中は、特に入念に紫外線対策をしましょう。具体的には、日照時間のピーク時の外出を避け、日向や窓際には長時間滞在しないようにしましょう。外出の際には、長袖や長ズボンの衣類、日傘、帽子、アームカバーなどを使用しましょう。

 日傘や帽子は直射日光を遮断する効果はありますが、地面等に反射して身体に照射される紫外線は防御できません。日焼け止めや、紫外線防御効果のある衣類などを活用して紫外線から肌を守りましょう。

引用文献:日本がんサポーティブケア学会編、がん治療におけるアピアランスケアガイドライン2021年度、金原出版

Matsui Yuko

公立小松大学 教授 松井優子

公立小松大学 教授 松井優子

公立小松大学 保健医療学部 看護学科 基礎看護学 教授/2007年 日本看護協会 がん化学療法看護認定看護師を取得/2007年 日本褥瘡学会認定師(看護師)を取得/2011年 金沢大学大学院 博士後期課程修了 博士(保健学)取得/2018年より現職