毎日、暑い日が続きますが、紫外線対策はどのようにしていますか。日焼けはメラニン色素を生成し、紫外線から身体を守ろうとする働きですが、過剰な紫外線は、水ぶくれや皮膚の剥けなどの急性炎症反応を起こします。
抗がん剤の中には、通常の紫外線量であっても皮膚の炎症反応などが強くでる光線過敏症を起こす薬剤があります。このような薬剤として、フルオロウラシル(商品名:5-FU®など)、テガフール・ウラシル(商品名:ユーエフティ®)、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム(商品名:ティーエスワン®)、ダカルバジン(商品名:ダカルバジン®)、フルタミド(商品名:オダイン®)、ビカルタミド(商品名:カソデックス®)、などが報告されています。
これらの抗がん剤治療中は、特に入念に紫外線対策をしましょう。具体的には、日照時間のピーク時の外出を避け、日向や窓際には長時間滞在しないようにしましょう。外出の際には、長袖や長ズボンの衣類、日傘、帽子、アームカバーなどを使用しましょう。
日傘や帽子は直射日光を遮断する効果はありますが、地面等に反射して身体に照射される紫外線は防御できません。日焼け止めや、紫外線防御効果のある衣類などを活用して紫外線から肌を守りましょう。
引用文献:日本がんサポーティブケア学会編、がん治療におけるアピアランスケアガイドライン2021年度、金原出版