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木村英晴 コラム一覧

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4.「肺のカメラで詳しく調べましょう」~生検にて病理診断を行う~①

4.「肺のカメラで...

4.「肺のカメラで詳しく調べましょう」~生検にて病理診断を行う~①

肺がん 呼吸器内科

Kimura Hideharu

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小松ソフィア病院 副院長 木村英晴

肺がんを否定できない場合の対応として、前回は胸部CTで経過を見ていく場合について説明しました。
胸部CTで以下のように判断されることは前回も述べました。

1. 肺がんが疑われる場合
2. 肺がんであることを否定できない場合
3. 別の肺の病気が疑われる場合
4. 全く問題がない場合、異常が見られない場合

今回から3回に分けて、1.の肺がんが疑われる場合で、診断を確定するための検査について説明します。

胸部CTなどの画像検査では、肺がんであることを診断することはできません。肺がんの可能性が高い、というところまではわかります。
呼吸器専門医は以下のような場合に肺がんを疑います。

  • 新たに出現した結節(肺の中に見られる塊)や経過で徐々に大きくなる場合
  •  塊の辺縁がスムーズではなく、でこぼこしている。
  • 周りの血管や小さな気管支、胸膜(肺の外側にある肺全体を包む膜)を巻き込んでいる。
  •  内部の濃度が不均一
  •  複数ある
  • 肺がんを疑う別の異常がある場合。
    ・肺門・縦隔などのリンパ節(肺門とは気管支が肺に入る根元のところです。縦隔とは右肺と左肺の間のことです。)
    ・胸膜の異常(胸膜播種、胸水)(播種とは複数の小さな散らばり、胸水とは肺の外側に貯まる液体です)
    ・他に転移を疑う場合。骨の変化や肝臓の異常(転移とはがんが離れた臓器に広がることです。胸部CTでは肺に接する肝臓も撮影されます)

 

生検にて病理診断を行う②に続く

Kimura Hideharu

小松ソフィア病院 副院長 木村英晴

市立砺波総合病院 緩和ケア科 部長 加登大介

職歴:金沢大学附属病院呼吸器内科で勤務後、2023年4月より小松ソフィア病院副院長に就任。専門分野は呼吸器疾患全般・肺癌。
主な資格:日本内科学会認定総合内科専門医 / 日本呼吸器学会認定呼吸器専門医