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木村英晴 コラム一覧

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1.「肺に影があります」~胸部異常陰影を指摘された場合~①

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1.「肺に影があります」~胸部異常陰影を指摘された場合~①

肺がん レントゲン 胸部異常陰影 呼吸器内科

Kimura Hideharu

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小松ソフィア病院 副院長 木村英晴

①年に1回は胸部レントゲンを撮影しましょう

 
健康な方が肺のレントゲン写真を撮る機会として多いのは、定期的に行う健康診断や肺がん検診でしょうか。日本では、40歳以上であれば毎年肺のレントゲンを撮影するよう勧められています。肺のレントゲンでみつかる病気の中で一番気になる病気は肺がんですね。日本人の死亡原因で最も多いのは悪性新生物(いわゆる、がん)であり、その中で最も多いのが肺がんです。2020年は年間75,000人以上の方が肺がんでなくなっています(肺:[国立がん研究センター がん統計] (ganjoho.jp))。高齢化に伴い、新たに肺がんと診断される方と肺がんで亡くなる方の人数は増えていますが、治療の進歩により死亡率は低下傾向にあります。肺がんを克服するためには、発症しないための一次予防と、早期発見のための二次予防が重要とされています。肺がん検診は、二次予防にあたります。

ちなみに、胸部レントゲンの「レントゲン」とは、ドイツの物理学者であるヴィルヘルム・レントゲン(1845-1923)の名前に由来しています。このレントゲン博士は1901年に第1回ノーベル物理学賞を受賞されました。胸部レントゲンの正式な呼び方は胸部単純X線撮影であり、呼吸器専門医の間では「胸部レントゲン」とは言いません。一般的には「レントゲン」の呼び方が広まっていますので、担当医師も患者さんに対してはレントゲンと言います。

Kimura Hideharu

小松ソフィア病院 副院長 木村英晴

市立砺波総合病院 緩和ケア科 部長 加登大介

職歴:金沢大学附属病院呼吸器内科で勤務後、2023年4月より小松ソフィア病院副院長に就任。専門分野は呼吸器疾患全般・肺癌。
主な資格:日本内科学会認定総合内科専門医 / 日本呼吸器学会認定呼吸器専門医