幸せを表現する方法はひとそれぞれですが、ピースマークをしている人はたいてい嬉しそうです。
マークの作り方や角度、置き場所も十人十色。自分らしさが現れる瞬間です。
『もしもあなたががんと診断され、身体のどこかに不調があったり気がかりがあったりする場合には、どうか緩和ケアを受けてください』
これが、緩和ケア医の私から皆さんにお伝えしたいメッセージです。
なぜ?緩和ケアを受けるとこんないいことがあるからです。
1つめ、身体の苦痛が和らぎ眠れなかった方が眠れる、食べられなかった方が食べられるようになります。
2つめ、気持ちの辛さが和らぎ前向きな思考を取り戻すことができます。
3つめ、辛さが和らげば今後の大切なことをきちんと話し合えるようになります。
そうすれば自分らしさが回復し、長生きできる方だっているのです。
緩和ケアは患者さんやご家族が再び夢や希望を持つことを叶える手段のひとつです。
たとえがんという病に向き合わなくてはいけない困難な状況であっても、自分なりの笑顔でニッコリ笑うことは可能です。
緩和ケアについていろいろな切り口で紹介させていただくこのコラムが、がん患者さんの幸せへの道しるべとなりますように。