肺がんが疑われる場合には、まず病理診断(顕微鏡を用いて細胞レベルで診断)を確定することが必要です。それを正しく行うことによって、今後の治療内容など最適な対応につなげることができます。
生検(細胞を採取する検査)の説明は、おおむね以下のような内容になります。
検査の目的・日時・方法や手順・危険性(想定される問題とその発生率)・代わりとなる検査方法、などです。
生検を行う病院では、病院で統一された説明文書があらかじめ用意されています。説明内容を理解し検査を受けることを承諾し、自筆でサインしてください。その時に用いられた説明文書の写し(コピー)を受け取ります。その他に、必要な入院期間など担当医から説明を受けてください。検査や入院でかかる費用に関することは、一般的に医師は医療費に関する知識はありませんので、担当医に質問しても明確な答えは返ってこないでしょう。代わりに、費用について質問できる窓口はどこか、について担当医もしくは看護師に確認して、紹介された窓口で聞いてみてください。
自宅に戻ってから再度読み直してみてください。ご家族の方と一緒に確認するのも良いでしょう。胸部CTの結果、肺がんの可能性があること、今後予定される検査までの説明が一気に短時間で行われますので、十分に理解できていない場合があります。特に、肺がんかもしれない、という話の直後ですから、あらかじめ予想していたとしても気が動転してしまう場合もあるでしょう。
患者さんにとっては初めてのことですが、説明する医師にとってこのような検査の説明は日常的に行う慣れた業務ですので、患者さんと医師との間に感覚のずれが生じることもあります。またその場ではなかなか質問できず、とりあえず「わかりました」とか「特に質問はありません、大丈夫です」と答えてしまうこともあります。自宅に戻って振り返ってみて、改めて追加質問がある場合や検査を受けることをもう一度考えなおしたい、と思う場合には、病院に連絡し再診日を設定してもらうのが良いでしょう。おそらく、説明文書の中に連絡先が記載されています。連絡する際には、今回受ける検査について再度説明してほしい、ということと、ご家族も一緒に聞きたい場合には(特に最初の説明の時に一緒に聞けなかった場合)そのことをちゃんと伝えてください。そうすることで、担当医が余裕のある時間など、要望に合わせて日時を設定してもらえます。
生検に備えて、以下のことを確認しましょう。
• 肺癌疑われる場所、ほかに考えられる病気
• 方法
• 危険性・合併症
• 入院日・入院期間
• 検査や入院にかかる費用
• 結果の説明日