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膵臓がんと超音波内視鏡

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膵臓がんと超音波内視鏡

膵臓がん

Takatori Hajime

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金沢大学附属病院 光学医療診療部 部長・准教授 鷹取元

超音波内視鏡(EUS)は、口から入れることができる内視鏡で、先端に超音波の端子を装備しています。膵臓は胃の背中側にあることから、通常のおなかの表面からの超音波検査では観察しづらい臓器ですが、それを解決するために1979年に本邦で開発されました。その後国内外で発展し、現在では膵臓の画像診断において、造影CTMRIと並び重要な検査となっています。さらに超音波内視鏡で腫瘍をみつけることができれば、専用の針で胃や十二指腸の壁を通して、生検・細胞診ができるようになりました。EUS-FNAといいます。

わたしの患者さんでも、膵臓がんの疑いがあるけれども、CTMRIでは腫瘍を指摘できない患者さんに、EUS1cmほどの腫瘍が確認でき、FNAでがんと早期診断できた患者さんがいらっしゃいます。

超音波内視鏡は膵臓がんの早期診断と病理診断に革命をもたらし、大学病院だけでなく、消化器疾患に力をいれる病院やクリニックに普及しつつあります。ただ一般の口から入れる内視鏡が直径8~10mmに対して、超音波内視鏡は約14mmあり挿入時の違和感は強くなります。また検査時間も15~30分ほどかかるので、鎮静剤による前処置をおこなって、うとうと寝ながらおこなっています。

腫瘍の前に血管や嚢胞などがあると、生検ができないこともありますが、観察だけでも診断に大きく貢献することができます。さらに超音波専用の造影剤と組み合わせた診断法が注目されています。

Takatori Hajime

金沢大学附属病院 光学医療診療部 部長・准教授 鷹取元

金沢大学附属病院 光学医療診療部 部長・准教授 鷹取元

金沢大学附属病院 消化器内科に所属/公立松任石川中央病院,ソフィア内科クリニックでも診察しています。/消化器内科医24年目を迎えます。専門は内視鏡診断と治療。/モットーはわかりやすい説明と丁寧な内視鏡。/趣味は鉄道と温泉,お酒を美味しくいただくことです。