2021年6月にオーストリアで乳がんの告知を受け、同年8月から現在まで治療を行なっています。乳がんのタイプはER:95%, PR:4%, Ki-67:18%, Her2:陽性, G3, リンパ転移ありのステージⅡです。今回はどのように乳がん告知までに至ったかをコラムに書かせていただきます。
私たち家族は2020年の年末、オーストリアへ引っ越してきました。最初の数ヶ月はバタバタと過ぎて行き、少し生活が落ち着いた頃ふと右脇に大きなしこりがあることに気がつきました。当時2歳の娘に授乳をしていたのでそのせいだろう、と自分に言い聞かせましたが、”もしこれが悪いものだったら”と不安が消えないため、病院を受診することに決めました。
オーストリアは日本と同じく国民皆保険です。こちらは主治医制度があり、何か体調不良があれば、登録している主治医の診察を受けます。主治医も乳腺のつまりだと思うけど念のためと、胸のエコーと首と肺のCTを取るために別の病院へ紹介状を書いてくれました。CTの結果悪いものは見つかりませんでしたが、エコーの結果、”疑わしい”とのことで、その後マンモグラフィー、生検へと検査が続きます。
結果は乳がん、攻撃性の強いHer2陽性タイプ、それでも十分に治療は可能だと言われました。告知を受けた病院は年間300人の乳がん患者の治療をしており、医師たちは多くの経験を持っています。私は生きることができるのか?と尋ねると「もちろん、もちろん!子どもは何人いますか?(2人です)何歳ですか?(2歳と7歳)男の子ですか?女の子ですか?(どちらもです)私たちはあなたを助けます。私たちはあなたが長く生きるのを助けます。」と自信を持って言ってくれました。
この様にオーストリアで私は乳がんの告知を受け、私と主人はこの医師たちを信頼しここで治療を受けることに決めました。