だんだん寒くなってきました。手荒れが気になる季節ですね。抗がん剤の中には、皮膚の乾燥を引き起こす薬剤があります。抗がん剤により皮膚の基底層の細胞が障害されることによって、皮膚の新陳代謝が阻害されたり、皮脂の分泌が減少したりすることによって皮膚の乾燥が起こります。皮膚の亀裂による痛みや、出血が生じることもあります。
このような薬剤として、フルオロウラシル(商品名:5-FU®など)、テガフール・ウラシル(商品名:ユーエフティ®)、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム(商品名:ティーエスワン®)、パクリタキセル(商品名:タキソール®)、ドセタキセル(商品名:タキソテール®)、セツキシマブ(商品名:アービタックス®)、パニツブマブ(商品名:ベクティビックス®)などがあります。
これからの季節は、皮膚の乾燥対策を特に念入りに行いましょう。具体的には、入浴や水仕事の後は、保湿効果のあるローションやクリームを塗りましょう。できるだけ早く、こまめに塗ることが大切です。熱い湯は皮脂を落としすぎてしまうので、手洗いは水かぬるま湯で行いましょう。水仕事の際にはゴム手袋などを装着しましょう。