初報では、私の大腸がんの経緯について総括的に紹介しました。これからはがんの予兆から現在までの経過をより具体的に述べていきます。3回の大腸癌手術後14年経過で76歳の現在、奇跡的に無再発であることには感謝ですが、今振り返って反省すべき点とすれば、1)市民マラソンに参加していれば、がんにはならないだろうと過信していたこと、2)万が一、がんになるとすれば胃がんであろうとあまり根拠のないことを考えていたことです。
そもそも私がマラソンを始めたのは39歳で、その主因は口腔がん等の長時間手術を行った後に飲酒すると翌日に胸がチクチクするようになったこと、また遠因は私が34歳時に、長兄が46歳の若さで膵臓がんにて急逝したことでした。一方、私が長く勤務した2つの大学では年1回の検診が必須でした。そこで、血液検査等に加え、バリウムによる胃の透視検査は必ず受けていましたが、便潜血検査は任意のため結局は一度も受けませんでした。今、その理由を問われても、自宅での検体作製が面倒だったということしか浮かびません。受けていれば、悪くても下行結腸がんの手術のみで終わり、オストメイトにはなっていなかったでしょう。