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木村英晴 コラム一覧

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3. 「○○か月後にもう一度胸部CTを確認しましょう」~胸部CTで経過を診る場合~①

3. 「○○か月後...

3. 「○○か月後にもう一度胸部CTを確認しましょう」~胸部CTで経過を診る場合~①

肺がん CT

Kimura Hideharu

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小松ソフィア病院 副院長 木村英晴

胸部CT検査を受けた後に担当医から結果の説明があります。
おおよそ以下のいずれかになるでしょう。

1)肺がんが疑われる
2)肺がんであることを否定できない
3)別の肺の病気が疑われる
4)全く問題がない、異常が見られない

4)の「全く問題がない」場合は検査はこれで終了となります。

今回から4回に分けて、1)強く疑われる場合、と2)否定できない場合、について説明します。まずここで知っておいてほしいことは、胸部CTで肺がんを診断することはできない、ということです。肺がんが疑わしい、がんを否定できない、がんの可能性は低い、という違いまではわかります。

まずは、否定できない場合(強く疑われるわけではない)を先に取り上げます。肺がんを否定できない場合として、小さな異常が見つかった場合、炎症性変化(過去に何らかの肺炎や気管支炎があって、その炎症の跡がキズ跡みたいに残っているもの)が疑われる場合、が考えられます。

否定できない場合には、時間をあけて胸部CTを再度行い、その疑われている異常部分の変化を確認します。

時間経過の中で、その異常部分が徐々に小さくなったり、消えてなくなったりする場合には、肺がんであるとは考えられません。小さくなったことを確認できれば、それ以上の検査は必要ありません。肺がんが疑われる場合とは、少しずつ大きくなる場合や、異常部分の性状が変わる場合(形が変わる、内部に濃い部分が出てくる、など)には肺がんの可能性がより強くなります。その場合には、さらに詳しい検査が必要になります。どのような検査が必要となるのか、については次々回に説明します。

Kimura Hideharu

小松ソフィア病院 副院長 木村英晴

市立砺波総合病院 緩和ケア科 部長 加登大介

職歴:金沢大学附属病院呼吸器内科で勤務後、2023年4月より小松ソフィア病院副院長に就任。専門分野は呼吸器疾患全般・肺癌。
主な資格:日本内科学会認定総合内科専門医 / 日本呼吸器学会認定呼吸器専門医