②肺がん検診で精密検査をすすめられた場合、呼吸器専門医に相談しましょう。
結果用紙に記載された指示に従って下さい。自身の判断で精密検査を控えることは絶対に止めましょう。
ところで、異常ありとなった200人中精密検査を受けなかった43人は、どうされているのでしょうか?別の病気で定期的に通院していて、そのついでに肺の精密検査を受けた場合など、正しくカウントされていない場合もあります。一方で「いつもとかわらず健康だから」「たばこ吸っていないから」「忙しくて時間をとれないので」といった本人の判断で精密検査を受けない場合も想定できます。中には、健康診断で「要精検」と判断されたけれど、忙しいので落ち着いたら病院に行こうかな、と思いながら、そのうち次の年の健康診断を受けることになり、その間で肺がんが徐々に成長してしまっていた、という事例も実在します。企業の健診などでは精密検査を受けるように指導される場合もありますが、基本的にはご自身で結果の指示に従っていただくことになります。
自身の健康のため、肺がんの早期発見のために行った胸部レントゲンですから、「異常あり」の結果をそのまま放置しておくのは、大変もったいないことです。胸部レントゲン検査で「精密検査」と記載されていれば、早めに呼吸器専門クリニックや病院を受診してください。
受診される際は、前もって検診結果を伝えて、以下の点を確認した方が良いでしょう。精密検査は、だいたい1日(別の日に結果説明となる場合には2日)ですみます。
ご自身で精密検査を受ける医療機関を探さなくてはならない場合には、前もって以下の点を確認しておくと良いでしょう。
- 胸部異常陰影による二次検診・精密検査を受け入れているかどうか
- CT検査は当日できるかどうか、いつできるか
- CT設備がない場合には、あらためてCT検査ができる施設を紹介受診することになります。
- 受診当日にCT検査できない場合やCT検査当日中に結果が出ない場合には、後日受診することになります。
- 呼吸器専門医が対応するかどうか
- 呼吸器専門医がいない施設で胸部CT検査で異常が見つかった場合、さらに呼吸器専門医がいる施設を紹介受診することになります。
ただし、この段階では、まだ心配しすぎることはないでしょう。肺がん検診のデータでは、「精密検査を受けたのは157人で、最終的には5人に肺がんが見つかった」となっています。