②胸部レントゲンで「異常あり」は、肺がんと確定されたわけではありません。
肺の異常を指摘される場合は2通りあると思います。1つは、担当医から直接伝えられる場合です。何らか症状があって医療機関を受診し胸部レントゲンを撮影した場合です。もう1つは健康診断や肺がん検診などの結果が送られてきた場合です。医療ドラマで「肺に影がある」といえば、それは肺がんになったという衝撃的なシーンになりますが、実際には胸部レントゲンで異常な影があることと肺癌になったこととは、必ずしもイコールではありません。
肺がん検診を1万人が受診した場合、おおよそ200人が「異常あり」と判定され、そのうち精密検査を受けたのは157人で、最終的には5人に肺がんが見つかった、というデータがあります。(検診の意義と目的 | 日本対がん協会 (jcancer.jp))つまり、胸部レントゲンで肺に異常がある、という結果を受けた場合、肺がんが確定したことを意味するわけではありません。肺がんが存在している可能性があるため、精密検査は必ず受けた方が良い、ということです。肺結核など別の肺の病気がみつかることもあります。担当医や検診結果に記載された指示に従って下さい。
肺のレントゲンで異常が疑われた場合には、通常は次に胸部CT検査を受けることになります。